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◇広告を見る前に

 住まいは私たちの暮らしになくてはならないものですが、失敗した!と思っても、そう簡単に買い替える訳にはいきません。
 ですから、どんな住宅を買うのかを決める前にあなたのライフスタイルをよくみきわめることが大切です。
 消費者の皆さんが住まい探しをする場合の最も身近な情報源は、新聞やチラシ、インターネットなどの広告です。
 不動産広告には「不動産の表示に関する公正競争規約」(表示規約)という名のきめ細かいルールが決められています。このルールは、消費者の利益と不動産業界の公正な競争秩序を守るために、公正取引委員会の認定を受けて昭和38年に設定された自主規制基準です。これまで時代の変化に対応して改正を行っていますが、現在の表示規約は平成24年5月17日に変更認定を受け、同月31日から施行されています。
 表示規約は、各地区の不動産公正取引協議会で構成する「不動産公正取引協議会連合会」が内閣総理大臣及び公正取引委員会の認定を受け、それぞれが運用しており、会員事業者がルール違反をしたときは、警告や違約金の課徴などの厳しい措置をとって広告の適正化に努めています。

1.なぜ住宅を買うのか

◆目的をはっきりと

 住宅を買う目的はいろいろあります。マイホーム、別荘のほか書斎や応接室代わりに使うために購入したり、あるいは投資のために購入することもあるでしょう。まず、住宅の購入目的をはっきりさせることが大切です。というのは目的により住宅を選ぶ場合の条件が異なるからです。

◆住まいに何を求めるのか

 住まいには様々な役割があります。一言でいえば「食う寝るところに住むところ」ですが、時代、国、地域により食べ方、寝方、住まい方が違います。具体的には食事・就寝・育児・教育・団らん・読書・休養・交際・通勤・通学など、およそ人が世間を円満、快適にわたっていくためのあらゆる基盤となるのが住まいです。
 理想の住まいはこれらを過不足なく満たしてくれるものですが、住宅は大変高価なものですから、おのずと購入できる限界があります。「夢」と「財布」の両方を満足させてくれるものはなかなかないのが現実です。
 そこで、住まいの役割のうち何を優先するかを決めなければなりません。たとえば、共働き家庭では保育園に近い住宅が、呼吸器官の弱い人にはきれいな空気が必要です。

◆自分の生活にあった住まいはどんなものか

 ライフスタイルは各人各様です。人それぞれの生き方にふさわしい住まいがあります。
 年齢、職業、家族構成、性格、趣味などによってふさわしい住まいが決まります。たとえば、音に過敏な人、共同生活が苦手な人、高所恐怖症の人などにはマンションは不向きでしょうし、庭いじりがおっくうな人などは一戸建てよりマンションの方が向いています。

2.住みたい地域はどこか

 「住めば都」。この言葉は、どんなところでも慣れれば住みやすいというたとえですが、反面、人は住み慣れた場所からは離れにくいということも表わしています。
 しかし、現実の住宅事情の中で自分にふさわしい住まいを手に入れるには、今住んでいる地域にこだわらず、もっと広い範囲に目を向けなければならないでしょう。知らない地域にあなたの求める住まいがあるかも知れません。
 そのためには、あらゆる地域の情報を集めて、ドライブやハイキング代わりに実際にその地域を探訪することです。

3.資金はいくら用意できるか

 大半の人は住宅資金のほとんどを金融機関から借り入れて調達せざるを得ません。つまり、購入資金をいくら用意できるかは、いくらまでの借金なら無理なく返済できるかということになります。
 返済計画も20年、30年という長い年月の間に予想される生活の変化を前提として考えなければなりません。たとえば、子供の学費、結婚費用、働き手の病気や事故などにも対応できる生活設計が必要です。
 また、住宅の価格のほかに引越し費用、登記費用、各種の保険料や住宅の維持費などが必要ですから、これも忘れずに資金計画を立ててください。住宅購入に付帯する費用は価格のおよそ10パーセント、維持費は修繕費等を含め年に建物価格の1パーセント程度は積み立てておくのが望ましいでしょう。

4.販売情報を多く集める

 住まい探しの原点は販売情報をより早く、より多く集めることです。消費者が入手できる販売情報は不動産広告が唯一だといっても過言ではありません。不動産広告にもいろいろあります。新聞広告、新聞折込チラシ、雑誌広告、インターネット上の情報サイトや各社のホームページなどのほか、不動産会社の友の会の会報などがあります。各社の友の会は通常、誰でも無料で入会できますからぜひ活用したいものです。
 誰もができるだけ早く販売情報を入手したいと考えるのは当然ですし、不動産会社も早く情報を提供したいと考えています。
 しかし、不動産広告には「宅地建物取引業法」や「不動産の表示に関する公正競争規約」(表示規約)によって「広告表示の開始時期の制限」という規制が行われています。つまり、未完成の宅地や建物の広告は開発許可や建築確認を受けるまでは広告できません。
 また、表示規約では原則として確定価格を表示しない限り広告ができないことになっていますが、広告表示の開始時期の要件を満たしていれば、仮に物件の価格等が確定していなくても「予告広告」等によって情報の早期提供ができるようにしています。ただし、いずれの広告も、予約など申込順位の確保につながる行為は一切できないことになっています。焦らずに自分のライフスタイルにふさわしいかどうかを検討してみてください。

◆予告広告

 予告広告は、価格を確定して販売を開始する前に、消費者が購入の検討をする余裕を持てるように販売予定日と価格等の取引条件以外の物件内容を知らせるためのものです。(詳細は「広告の読み方」を参照)

5.信頼できる不動産会社を選ぶ

 信頼のおける不動産会社と取引できるかどうかは、快適なマイホームを購入するためには大変大切なことです。ほとんどの不動産会社は、まじめに消費者の住まい探しのお手伝いをするよう努力しているのですが、残念ながらごくごく一握りの業者がときどき問題を起こしているのが現状です。

◆おとり広告をする業者は絶対に避ける

 おとり広告にもいろいろな手口があって、消費者が見分けることは難しいと思われるかも知れません。確かに難しいのですが、これに引っかからない方法がひとつあります。それは「不動産には格安物件などうまい話は絶対にない」ことを銘記することです。
 おとり広告に共通しているのは、他社の広告物件と比べ面積や立地条件がほぼ同じなのに価格が安く、誰もが「掘出し物」だと感じる広告です。しかし、行って見ると崖下の物件だったり建物が建たない土地であったり、あるいは、はじめから売る気がないので価格だけは相場の半値で広告したりしているのです。
 万一、こんな広告に釣られて店舗へ出向いたときは、広告物件以外の物件を勧めることが多いでしょうから、すぐに帰って来ることです。せっかく来たのだから、見るだけでも見ていこうなどと考えてはいけません。

◆契約を急がせる業者も危険

 契約を急がせたり、何でも安請け合いする業者は要注意です。良心的な不動産業者は、消費者が住宅を購入するために必要な判断材料を提供して、購入者に検討する時間的余裕を与えてくれるはずです。「いますぐ手付金を払わないと売り切れてしまいますよ」などと言われたらそのまま帰って来ることです。

◆営業年数の長い会社は一応安心

 同じ場所で長く営業していることは、信用のひとつの目安になるといえるでしょう。宅地建物取引業を営むには、都道府県知事か国土交通大臣の免許を受けなければなりません。この免許は5年ごと(平成8年3月31日以前は3年ごと)に更新されますが、業を続けさせることが不適当だと判断される場合は更新されません。
 免許証番号は「国土交通大臣免許(2)第○○○号」、「○○知事免許(1)第○○○○号」等と表示されますが、このカッコ内の数字は免許の更新回数を表します。たとえば(1)は免許取得後5年未満、(2)は1回免許更新をしており免許取得後5年以上10年未満ということになります。つまり、一般的には、このカッコ内の数字が大きければ大きいほど長く営業していることになります。

◆事務所や役員などが頻繁に変わる会社は危険

 形式的な営業年数が長くとも、頻繁に事務所が移転したり、商号が変わったり、または役員が入れ替わったりしているなど実質的な同一性や継続性のない会社は要注意です。
 これを調べるには、都道府県知事免許の場合、その宅地建物取引業法の担当課または国土交通大臣免許の場合、同省か不動産会社の本社・支店のある都道府県の同法担当課に備えられている業者名簿を見れば分かります。

◆違法な電柱ビラなども危険

 街角の電柱などに貼付されたビラや街路灯、街路樹、信号機などに、針金でくくりつけたりした看板を見かけることがありますが、これらの広告は、屋外広告物法や道路法などの法律に違反する行為です。これらの違法な屋外広告物には、「未公開物件」などと書かれたものが多くありますが、その中には、まだ商品化していないもの、あるいは、その物件自体が存在しない「おとり広告」などの不当表示もみられます。
 また、これらの広告には取引態様(売主、貸主、代理、媒介[仲介]の別)をはじめ物件に関する情報(物件概要)がほとんど記載されていません(会社名さえ記載されていないものもあります。)。このような広告を見た消費者から「取引態様が記載されていないため、広告主が「売主」だと思って物件の案内をしてもらったところ、後で媒介報酬が必要だと言われた。」との苦情が寄せられたことがあります。
 昨今、コンプライアンス(法令遵守)が叫ばれていますが、違法な広告をする業者は、取引についても信頼度は極めて低いといえます。決して電話をしたりせず、一切関わらないことです。

インターネット上のおとり広告に注意

 近年、インターネットの普及とともに、インターネット上のおとり広告が増加傾向にあります。おとり広告とは、例えば、既に契約済みで取引できない物件を掲載しているとか、元々物件が存在しない架空物件や、物件は存在するが、取引する意思はなく、著しく安い価格や賃料を記載し、長期間掲載しているもの等です。
 手口は、気に入った物件があったので電話をすると「ありますので、お店に来てください」と言われ、いざ、店舗に行くと「さっき決まってしまった」とか、男性客に対しては「この物件は女性限定です」等と言ってあきらめさせ、広告の物件とは違う物件を強く勧めるというものです。このような接客をされたら、「おとり広告」を行っていると思って間違いないでしょう。こんな時は、「今までの時間がもったいないから、この会社で決めてしまおう」等と思わずに、もうその会社とは、一切関わらないで、別の会社に行って物件を探した方がよいでしょう。

◆インサイダーを選ぶ

 「不動産の表示に関する公正競争規約」(表示規約)に参加している不動産会社は適正な広告表示をすることを約束しているわけですから一応安心できます。
 表示規約は、各地区(北海道、東北、首都圏、北陸、東海、近畿、中国、四国および九州)に設置された不動産公正取引協議会が運用しています。
 不動産会社がこの表示規約に参加している場合は、広告に「○○不動産公正取引協議会加盟」と表示され、併せてこちらの一覧表にある業界団体の会員である旨が表示されます(新聞案内広告などは除きます。)。
 現在、全国で約12万5千社の不動産会社が公正競争規約に参加しており、会員の店頭には次のマークが掲示されています。

公正マーク
※この「公正表示ステッカー」は公正競争規約に参加している不動産会社の証です。

○豆知識○
−住宅の保証(住宅瑕疵担保履行法)−

 新築住宅については、住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)により、売主が買主に対し、構造耐力上主要な部分は10年間瑕疵担保責任を負うことが義務付けられています。
 しかし、マンションの構造計算書偽装問題を例に出すまでもなく、売主が破綻した場合には、この責任が履行されないという状況が発生します。

 このため、品確法の瑕疵担保責任の履行を確保し消費者保護を図ることを目的とした、特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律(住宅瑕疵担保履行法)が平成21年10月1日から施行されました。施行日以降に引き渡しを受ける新築住宅(建設工事の完了から1年以内で、未入居のもの。注文住宅も含まれます。)は、「構造耐力上主要な部分」と「雨水の浸入を防止する部分」について、10年間保証(限度額2,000万円)されます。

 新築住宅の売主である宅建事業者は、瑕疵担保責任の履行を実現するために裏付けとなる資力確保が義務付けられたため、「保証金の供託」又は「保険加入」のいずれかの方法を選択することになっています。保証金又は保険料は売主が負担するものです。
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